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イラストシステムのメリットは?フリーイラスト・素材イラスト運用の見えないコストと、「らしさ」をつくり出すしくみ

Date
2026.06.03

Webサイトやアプリ、資料、広告など、さまざまな場面でイラストが使われるようになっています。
イラストは、サービス内容を親しみやすく伝えたり、文章だけでは伝わりにくい情報を補足したりするうえで、有効な表現手段です。
特に最近では、商用利用できる素材サイトやイラスト素材集も充実しており、必要なイラストを手軽に使えるようになりました。導入しやすく便利な一方で、継続的に運用していくと、少しずつ課題も見えてきます。

今回は、素材サイト運用で起こりやすい課題と、それを改善する考え方として注目されている「イラストシステム」についてご紹介します。

素材サイトのイラスト運用で起こりやすい課題

素材サイトを使っていると、必要なテーマに合わせたイラストをその都度探すことになります。

しかし、必要なポーズや表情、向き、アイテムがぴったり合うイラストを探すには、意外と時間がかかります。また、使いやすい素材は限られるため、同じ素材集やシリーズに頼りやすくなります。

その結果、同じ作家さんの素材集や、同じシリーズのイラストに頼ることが増えていきます。これは一見すると、トーンを揃えやすいというメリットにも見える一方、ページごとの表現が似通いやすくなり、サービス内容が違ってもビジュアルの印象に差が出にくくなります。

さらに、素材サイトのイラストは、さまざまな企業や媒体で使えるよう汎用的に作られており自社サービスならではの世界観やブランドらしさを表現しにくい場合があります。

このように、素材サイトのイラスト運用では、

  • ・イラストを探すのに時間がかかる
  • ・絵柄やトーンがばらつきやすい
  • ・ブランドらしさを出しにくい

といった課題が起こりやすくなります。
こうした課題に対して有効なのが、イラストシステムです。

イラストシステムとは

イラストシステムは、一貫した品質を保ちながら、誰でもスムーズにイラストを制作・量産できる仕組みです。
開発や導入を行うことで、ブランド全体のデザインや表現に統一感を持たせられる点も魅力のひとつです。
多くの企業や組織では、オリジナルイラストを多数展開し、制作コストの改善や表現の幅を広げるために活用しています。

イラストシステムを活用するメリット4選

イラストシステムを企業が取り入れることで企業ブランディングや制作の効率化などメリットが豊富です。
その一部を弊社が担当した住信SBIネット銀行のイラストシステムを参考にしながらご紹介いたします。

メリット1
「探す、加工する」時間を減らし、必要なイラストをすぐ使えるようにできる

素材サイト運用で意外と大きな負担になるのが、イラスト探しと加工の工数です。
タッチや表情、サービス全体との相性を確認しながら探す必要があり、見つけた素材をさらにサイトに合わせて加工して使うケースも多く、結果として見えないコストが積み重なり、金額換算すると想像以上の負担になることも少なくありません。

一方、イラストシステムでは、よく使う絵柄やポーズ、アイテムをあらかじめ整理して用意できます。ヒカリナが担当した住信SBIネット銀行の事例でも、ATMや決済端末、カードなどを人物と組み合わせて使えるよう設計し、「毎回素材を探し、加工する」作業を減らしています。

イラストシステムを導入することで必要な表現をすぐ使える状態にし、制作工数や運用負担を大きく減らす仕組み作りができるようになります。

メリット2
同じ素材集の使い回しによるページごとの“似た印象”を避けられる

素材サイトのイラストを使っていると、最終的には「使いやすい素材」に寄っていきます。
一定の統一感は生まれますが、それは「サービスとして設計された統一感」というよりも、結果として「ただ同じ素材集を使っていることによる統一感」となってしまいます。
Webページでは統一感を保ちつつ、ページのテーマに合わせて異なるニュアンスを持った表現も使用することが重要です。

イラストシステムを活用することにより同じトーンを保ちながら、表情やポーズ、向き、アイテムを切り替えられることで効率的に統一化された表現をいつでも活用できます。

住信SBIネット銀行のイラストシステムでも、Figmaのバリアント機能を使い、年代、ポーズ、表情、向きなどを簡単に切り替えられるようにしています。
同じポーズでも、嬉しい表情や困っている表情などを切り替えられるため、さまざまなシーンを表現できます。

メリット3
汎用的ではなく、サービスらしい独自性のある表現に統一できる

素材サイトのイラストは便利ですが、汎用性を重視しているため、サービス独自の印象づくりには限界があります。
さらに、複数の素材を使うと統一感が崩れたり、人気の素材は他社とも似た印象になりやすいという課題があります。

イラストシステムでは、「このサービスらしさ」を最初に定義し、色や線、表情、ポーズ、アイテムなどのルールを設計します。
その結果、単なる装飾ではなく、ブランドや世界観を伝えるビジュアルとして機能するようになります。
サービスに最適化された表現を継続して使えるため、ブランド訴求や差別化にも効果的です。

メリット4
社内外の制作コミュニケーションがしやすくなる

サービスの中でイラストを使う機会が増えると、制作に関わる人数も増えていきます。
社内外のデザイナーや制作会社、広告担当者、資料作成担当者など、多くの人がイラストを扱うようになるため、共通ルールがない状態では判断がばらつきやすくなります。
たとえば、「このイラストはサービスの印象に合っているか」「どこまで表現してよいか」といった確認が毎回必要になり、修正ややり取りの負担も増えてしまいます。

イラストシステムでは、色や絵柄、人物表現、ポーズ、NG表現などを事前に設計して共有できます。判断基準が明確になることで、制作や確認の迷いが減り、関係者が増えてもスムーズに運用しやすくなります。
また、どの媒体でも一貫した世界観を保ちやすくなるため、サービス全体の品質向上にもつながります。

イラストシステムはどのような企業に向いているか

単発のキャンペーンや一度きりの資料であれば、素材サイトのイラストを使う方が効率的な場合もあります。

一方で、次のような場合には、イラストシステムを検討する価値があります。

  • ・Webサイトやアプリ、資料や広告などで継続的にイラストを使っている。

  • ・素材サイトのイラストを探す時間が増えている。
  • ・サービス独自の印象や世界観をもっと出したい。
  • ・社内外の制作メンバーが増え、イラストの判断基準を共有したい。

こうした状況では、イラストを個別に用意するのではなく、仕組みとして整えることで、長期的な運用がしやすくなります。

・金融サービスとの相性

また金融サービスは、イラストシステムとの相性が良い領域のひとつです。
文章のみでは内容が難しく感じられやすくまた、物理的な商品もないため、サービスの世界観や価値をビジュアルで伝えることが重要になります。
ヒカリナが担当した住信SBIネット銀行さまのイラストシステムでも、サービスらしさを表現するイラストやグラフィックを活用し、金融サービスの難しい印象をやわらげ、行動を促す効果が期待できることを目指しました。

まとめ:イラストシステムは、イラストを“資産”にする

素材サイトのイラストは、必要なときに探して使える便利な存在です。
短期的な制作では十分役立ちますが、長くサービスを運用していく場合、「イラストが資産になりにくい」という課題があります。

使ったイラストが蓄積されても、次に活用しやすい形で整理されておらず、どの素材を使ったかは残っていても、「なぜその表現にしたのか」「どのような場面で使うべきなのか」といったルールまでは共有されません。
その結果、次の制作でも再び素材を探し直すことになります。

イラストシステムは、イラストを継続的に活用できる“資産”として整える考え方です。特にデジタルプロダクトでは、イラストなどのグラフィックがサービスの世界観や印象を形づくる重要な役割を担うため、ブランディングや他社との差別化には欠かせない存在です。

よく使うシーンや表現を整理し、ルール化して共有することで、イラストは一度きりの素材ではなく、サービスの表現を支える基盤として機能させていくことが重要だと考えます。

イラストシステムの導入を検討される方は、ぜひPARTZへご相談ください。
初めてのイラスト発注される方のご質問もお待ちしております。どうぞお気軽にお問合せください。

イラストシステムの導入を検討される方は、ぜひPARTZへご相談ください。初めてのイラスト発注される方のご質問もお待ちしております。どうぞお気軽にお問合せください。

「PARTZ」はデザイン会社ヒカリナが運営する、プロのイラストレーターを紹介するポータルサイトです。
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